縁厚と重さの関係


屈折率の異なるガラスレンズの最大縁厚と重さの比較

(玉型の中央に瞳孔がくるようなフレームを選ぶことが重要であるとの論旨なのでお急ぎの方は読み飛ばして下さい。)

この度、強度近視の方のお役に立てればと思い、実物のフレームを器械でトレースし、そのデータをコンピュターで解析しレンズの種類の違いによる厚みや重さの比較をしてみました。

先にレンズの「光学中心間距離」と「瞳孔間距離」それに「フレームの中心間距離=フレームPD」について述べさせていただきます。

  1. 特殊な場合(プリズム効果を付加)を除きレンズの光学中心間距離と瞳孔間距離を合わせます。
  2. 選ばれたフレームの「フレームPD」と「瞳孔間距離」が同じならレンズの光学中心をずらす必要はありませんが、選ばれたフレームの「フレームPD」が瞳孔間距離より広い場合はレンズの光学中心を内寄せする必要があります、逆の場合は外寄せする必要があります。
  3. 今回は、光学中心をずらす必要のないフレームPDが68mm瞳孔間距離68mmのフレームの場合と、内寄せする必要があるフレームPDが74mm瞳孔間距離68mmのフレームの場合を考えてみました。

データ-は右下の写真のフレームとホヤのガラスレンズの組み合わせで行いました。またフレームトレーサーはHOYAのGT-3000とHOYAのホストコンピュターを使いました。

この比較を強度近視用としての実際の玉型サイズ36mm~46mmにて計測したかったが、ソフトが小さいサイズでには対応していないため、やむなく玉型サイズ46mmのものを使用しました。

念のために、、、当店がお勧めする強度近視用メガネは玉型サイズが46mm以下の場合が多く46mmでの計 測結果ほどレンズの厚みや重さの差も顕著ではありません。例えばこの比較を横40mm縦26mmの枠で行ったとすればその差は遙かに少なくなります。特に 重さにおいてはそのメガネをかけてみて明らかに違いがわかるほどの差はでませんのでご承知下さい。)

使用したサンプルガラスレンズについて

-6.00D以下は中心厚がレンズによって異なり比較が困難なため対象からはずした)

商品名 略号 屈折率 比重 アッベ数 設計 中心厚(mm)
エルエイチアイ-2 LHI-2 1.6 1.603 2.63 42.2 球面設計 0.8
エルエイチアイ LHI 1.7 1.706 3.21 39.9 球面設計 0.8
ティエイチアイ-2 THI-2 1.8 1.812 3.65 33.0 球面設計 0.8
ティエイチアイ THI 1.9 1.892 3.99 30.4 球面設計 0.8

以下の[データー1]は玉型中心間距離が68mm瞳孔間距離68mmの場合です。つまり寄せゼロの場合です。

商品名 エルエイチアイ-2 エルエイチアイ ティエイチアイ-2 テイエチアイ
略号 LHI-2 1.6 LHI 1.7 THI-2 1.8 THI1.9
近視度数 厚さ 重さ 厚さ 重さ 厚さ 重さ 厚さ 重さ
-6.00 3.6 5.2 3.2 5.5 2.9 6.0 2.7 6.8
-7.00 4.1 5.7 3.6 6.0 3.3 6.5 3.0 7.0
-8.00 4.6 6.1 4.1 6.5 3.7 7.0 3.4 7.6
-9.00 5.1 6.6 4.5 7.1 4.0 7.4 3.7 8.0
-10.00 5.6 7.1 4.9 7.5 4.3 7.9 4.0 8.5
-11.00 6.2 7.6 5.3 7.9 4.7 8.4 4.3 9.1
-12.00 6.7 8.2 5.8 8.4 5.1 8.9 4.7 9.6
-13.00 7.3 8.7 6.3 9.0 5.5 9.4 5.0 10.1
-14.00 7.9 9.2 6.8 9.5 5.9 9.9 5.3 10.6
平均 5.68 7.16 4.94 7.49 4.38 7.93 4.01 8.56

厚さは最大縁厚でmm 重さは片方の重さでg(グラム)

上の表をグラフにしたのが以下です(重さはレンズ2枚一組となっています。)

最大縁厚と重さの比較

最大縁厚と重さの比較

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下の[データー2]はフレームPDが74mm瞳孔間距離が68mmの場合です
寄せ量は内側に左右3mmとなっています

[データー2]

商品名 LHI-2 LHI THI-2 THI1.90
略号 1.6 1.7 1.8 1.89
POWER 厚さ 重さ 厚さ 重さ 厚さ 重さ 厚さ 重さ
-6.00 4.5 5.4 3.9 5.7 3.5 6.1 3.3 6.2
-7.00 5.1 5.8 4.4 6.2 4.0 6.7 3.6 6.7
-8.00 5.7 6.4 5.0 6.7 4.5 7.2 4.1 7.8
-9.00 6.3 6.9 5.5 7.2 4.8 7.6 4.4 8.3
-10.00 7.0 7.4 6.1 7.7 5.3 8.2 4.9 8.8
-11.00 7.7 8.0 6.6 8.2 5.8 8.7 5.3 9.4
-12.00 8.5 8.5 7.3 8.8 6.3 9.2 5.8 9.9
-13.00 9.3 9.1 7.9 9.3 6.9 9.8 6.1 10.4
-14.00 10.2 9.7 8.6 9.9 7.4 10.3 6.6 11.0
平均 7.14 7.47 4.94 7.74 5.39 8.20 4.90 8.72

厚さは最大縁厚でmm 重さは片方の重さでg(グラム)

上の表をグラフにしたのが以下です(重さはレンズ2枚一組となっています)

表-1 寄せゼロと内寄せ3mmとの厚さと重さの比較

最大縁厚と重さ_3mm内寄せ時

最大縁厚と重さ_3mm内寄せ時

 

商品名 LHI-2 LHI THI-2 THI1.90
略号 1.6 1.7 1.8 1.89
POWER 厚さ 重さ 厚さ 重さ 厚さ 重さ 厚さ 重さ
平均差(1) -21% -4% -20% -3% -19% -3% -18% -2%
-10Dの差(2) -20% -4% -20% -3% -19% -4% -18% -3%
-14Dの差(2) -23% -5% -21% -4% -20% -4% -20% -4%

表1(1)よりサンプル平均で寄せゼロの方が内寄せ3mmより厚さで18%~21%ほど薄くなる
表1(1)よりサンプル平均で寄せゼロの方が内寄せ3mmより重さで2%~4%ほど軽くなる
表1(2)より度数が強くなるほどすべてのレンズで寄せゼロの方が薄くなる傾向にあり、重さもわずかに軽くなる傾向にある。
つまり玉型の中央に瞳孔がくるようなフレームを選ぶ(フレームPDと本人のPDが等しい意味)ことでレンズの最大縁厚の軽減が、かなり可能であることが解る 重さも2~4%ほど軽減が可能となる。

例えば’-10.00Dの人が内寄せ3mmのフレームを選び1.89の屈折率のレンズにしたら
データ2より最大縁厚は4.9mmになる。しかし、内寄せゼロのフレームにしたら
データ1より同度数にも拘わらず最大縁厚は4.0mmになり0.9mm薄くなる。
また最大縁厚4.9mmでほぼ満足されたとしたら内寄せゼロのフレームにすると屈折率1.7の廉価のレンズで対応出来るのが読み取れる。

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